前回豊胸術と水泳の話を行いましたが今回もお胸の話をいたします。
乳房縮小術と言う手術があるのですがご存知ですか?
小さくするなんてもったいないと思われるでしょうが最近多くなっている手術です
西洋ではかなりスタンダードな手術ですが。

美容外科手術で最も古い手術にこの手術が挙げられます
昔ギリシャにアマゾネスといって軍神アレスの血を引く強力な女戦士軍団がいました。
弓、槍、馬術に長けていたそうです。
特に、弓が得意で、右手で弓を引くときに右胸が邪魔になる、という理由で、右の乳房を切ってしまっていたそうです、
そのためにギリシャ語の「ア」(否定詞)+「マゾス」(乳)の合成語で、「アマゾン」(乳無し)と呼ばれていたそうです。
紀元前370年ごろの古代ギリシアの有名な医者ヒポクラテスが、美容外科手術の最も古い手術が乳房縮小手術と言っています。
別の説では子供のころに右側の乳房をやけどさせて発育を止めたそうです。
これが手術と言えるかどうかですが?
女戦士軍団 アマゾネス
最近の若い日本の女性にも大きな乳房の方が多くなりました。
昔は考えられないことですが、これらの女性の胸は若い頃はうれしいのですが、年齢と共に又出産後に下垂乳房といって乳腺が下垂して乳頭、乳輪が両肘の高さまで下がります(下垂3度)。
よいしょと持ち上げる状態になります。
綺麗な乳房の基準として15-25歳ぐらいまでは,立位で乳輪乳頭は上腕の中間点の位置がきれいな乳房と言われます。
下垂1度
下垂2度
下垂3度
我々がこの縮小手術を行うときの新しい乳輪乳頭位置は、鎖骨中央から乳頭が18cm、両鎖骨内側中点から乳頭までを19cm、新しい乳輪直径を38mmとして作成します。
肥大乳房は肩こり、あせも、前かがみの姿勢、など色々な問題があります。
手術は乳輪周囲、乳輪下端から乳房下縁までの縦の直線と大きな場合は乳房下縁に沿った錨型の傷がの残りますが
ほとんどの方は胸が軽くなり、普通のブラで肩に食い込みが無くなったと、美容よりも機能の改善をよろこばれていますが。
授乳も出来るのですがやはり授乳は終わってからの手術をお勧めします。
これから日本でも多くなる乳房縮小手術でした
記事監修医師プロフィール

サフォクリニック副院長/美容外科美容皮膚科医
白壁 聖亜
経歴
- 2007帝京大学医学部 卒業
- 2010湘南鎌倉総合病院形成美容外科勤務
- 2019シロノクリニック非常勤勤務
- 2020サフォクリニック理事就任
- 2022サフォクリニック副院長就任
所属学会・資格
- 日本形成外科学会専門医
- 日本形成外科学会会員
- 日本美容外科学会(JSAPS)会員
- 国際美容外科学会(ISAPS)会員
- 日本レーザー医学会会員
