前回は七面鳥の首(Muscle band)についてお話ししましたが
今回は二重あご(Double Chin)についてお話します
老化の症状と原因の中で特にあごの短いアジア人は
広頚筋の緩み以外にも沢山の組織が重力で下垂でして
顔下三分の一は膨らみが出やすいでところです
老化の原因と症状
2007年に米国の美容外科医であるElsa Raskinは顔の浅層脂肪の80%が顔、残りの20%は首(8)に
存在すると写真の様な解剖図で報告しています。

それほど首(8)に脂肪がたまる確率は多いといわれています。
七面鳥の首の時は広頚筋をしっかり引き締めましたが、
二重あごの場合
広頚筋を絞めるだけではなく,カニューレで脂肪摘出を中心に行います。
私は首のカニューレには3種類用います。
1)耳の下と頤の下から直径2mmで3穴の米国製メルセデスタイプのカヌーラ
2)日本製直径3mmのフレキシブル(曲がる)白壁タイプのカニューラ
3)2つ穴の開い直径4mmの神経や血管を傷つけないパドリングタイプの白壁タイプのカニューラでたたく様にして広頚筋上に付着した脂肪を吸引します。
3つの種類の脂肪吸引管(カニューレ)
ちょうど大工さんがカンナの種類を変えるようにカニューレ交換しながら行います
この結果首のたまった脂肪は90%を出血を最小限にして吸引します。
後は広頚筋内側で絞め外側で引き上げるか外側だけで(SMAS)引き上げ首をきれいにします
SMAS(表在性筋膜)の引き上げ
脂肪吸引と広頚筋の引き上げ


術前と術後4か月目の状態です。
まだ耳前の切開部分の赤みが残っていますが
首が細く長くなり相対的に顔が小さくなります。
首元が細く長くなった分寒く感じるとの事でした。
記事監修医師プロフィール

サフォクリニック副院長/美容外科美容皮膚科医
白壁 聖亜
経歴
- 2007帝京大学医学部 卒業
- 2010湘南鎌倉総合病院形成美容外科勤務
- 2019シロノクリニック非常勤勤務
- 2020サフォクリニック理事就任
- 2022サフォクリニック副院長就任
所属学会・資格
- 日本形成外科学会専門医
- 日本形成外科学会会員
- 日本美容外科学会(JSAPS)会員
- 国際美容外科学会(ISAPS)会員
- 日本レーザー医学会会員
