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「リガメント」という言葉を耳にしたことはありますか?
リガメントとは顔のあらゆる箇所にあり、皮膚と靭帯を繋げる役割をしています。
今回は、そんなリガメントの老化が及ぼす影響やケア方法についてお話しします。
フェイスリフトはリガメントが重要?
リガメントは、お顔の皮膚と骨をつなぐ靭帯です。
よく二枚貝の「貝柱」に例えられます。
人の顔にも、貝柱みたいな部分があるんですか?
貝柱のようにがっちりと表情筋や皮膚を骨と連結させ、脂肪組織を支えています。
柱の役目をしているんですね。
リガメントをケアしないと、どうなってしまうのでしょうか?
結論、シワやたるみが進行しやすくなります。
えっ!お顔のケアをしっかりしていてもですか?
そうなんです。
詳しくお話しますね。
リガメントの老化はシワやたるみの原因に
若い頃のリガメントはしなやかで弾力があり、皮膚の下でしっかりと組織支えている状態です。
しかし、リガメントの弾力は加齢により、徐々に弱まってしまう特徴があります。
リガメントに弾力がなくなると、どうなるんですか?
リガメントが硬くなると、組織を支える力が次第に弱くなります。
弱ったリガメントは重力に耐えられなくなり、お顔の皮膚が下がってしまう状態になってしまいます。
これがシワやたるみの原因となるのです。
肌のケアを徹底していても、内側の組織が下がればシワになってしまうんですね。
はい。意外と知らない方も多いので、リガメントの大切さをもっと知っていただきたいですね。
リガメントって、お顔のどのあたりにあるのでしょうか?
たくさんのリガメントが顔全体にありますが、もっともたるみに影響しているのは下記のようなリガメントです。
- 眼輪筋リガメント
目の周りの筋肉を支えるリガメント。衰えると目元のハリが失われ、目尻シワの原因になる。 - 眼窩下リガメント
目の下のリガメント。弾力がなくなると目の下のたるみにつながる。 - 頬骨リガメント
頬を支えるリガメント。衰えるとほうれい線、ブルドッグ顔、大顔の原因になる。 - 咬筋リガメント
頬骨の下、耳と口の間にあるリガメント。衰えるとほうれい線や口角下がりの原因になる。 - 顎下リガメント
口角の下あたりにあるリガメント。硬くなる事でほうれい線やフェイスラインのもたつき、首のたるみ、二重あごの原因に。
ほうれい線やフェイスラインのもたつきは、ここ数年気になっていたんです!
リガメントの老化って、こんなにもシワやたるみに影響しているんですね…。
リガメントをケアする方法:①リガメントほぐし
リガメントの弾力を取り戻す方法はないのでしょうか?
リガメントをケアする方法はあります。
ご自宅でケアするなら、リガメントほぐしがオススメです。
どのような方法なのでしょうか?
とても簡単なマッサージです。
頬骨の下に親指を当てて、下から押し上げていきます。
指で刺激して、リガメントまわりの血行を促してあげるんです。
1日2分ほど行うと、硬くなったリガメントがほぐれていきます。
1日2分でいいんですか?
すごく簡単ですね!
1箇所あたり3秒程度、イタ気持ち良いくらいの強さで押してくださいね。
頬骨下のリガメントをほぐすと、ほうれい線のシワ予防効果が期待できます。
先生、軽く押してるだけなのに結構痛いです…!
リガメントが硬くなっていると、痛みを感じやすいんです。
ほぐれてくると痛みは減っていきますよ。
お風呂上りにやると、さらに血行を促すので効果的です。
リガメントをケアする方法:②リガメントフェイシャル
自分でマッサージしていると、力加減がよく分からなくて…。
でしたら、サフォクリニック併設のリュウズクリニカルスパでリガメントフェイシャルの体験をオススメします。
リュウズのオリジナルマッサージでお顔のリガメントを柔軟にほぐし、たるみを根本から改善していくメニューです。
プロの手でほぐしてもらえるなら、リガメントケアの効果が分かりやすいですね。
おうちマッサージのお手本にもなりそう!
熟練のエステティシャンが的確なポイントでアプローチするので、リガメントほぐしの効果をすぐ実感したい方にはオススメです。
リガメントフェイシャルは、どのくらいの頻度で通うのがいいのでしょうか?
リガメントの状態にもよりますが、できれば半月~1ヶ月の間に1回通っていただくと、効果を実感しやすいかと思います。
リガメントがフェイスリフトの妨げになる?
リガメントのお話をもうひとつ。
リガメントには、フェイスリフトの引き上げ効果を妨げてしまうことがあるんです。
お肌を支えてくれるリガメントがですか!?
もともとリガメントというのは、皮膚や脂肪層と比べてかなり硬い組織です。
フェイスリフトでSMAS層を引き上げても、下にある硬いリガメントが引き上がりません。
その結果、リフトアップ効果を妨げてしまうんです。
では、SMAS層から引き上げても効果が無いってことでしょうか?
ケースバイケースです。
リガメントに十分な弾力が残っていれば、SMAS層の引き上げだけで問題ありません。
しかし、たるみが強くてリガメントまで歪んでいるケースではリガメント処置を検討するのが近道です。
リガメント処置とは何でしょうか?
SMAS層のさらに奥にあるリガメントを切除し、引き上げたところでリガメントを再固定します。
リガメントごと引き上げてしまうんですか。
リガメント自体はとても硬い組織なので、引き上げた位置で固定すれば、しっかりと皮膚組織を維持します。
術後に時間が経過しても後戻りしにくく、フェイスリフトの効果をより長く実感していただけます。
リガメント切除のデメリットはあるのでしょうか?
リガメントの周囲は顔面神経が走っていて、非常にデリケートな場所です。
そう何度も手術できる場所ではないので、どのタイミングでリガメント処置をするのか、じっくり考える必要があります。
難しい場所の手術なんですね。
神経を傷つけてしまうリスクはありますか?
SMAS層を引き上げるフェイスリフトと比べると、リスクは高まります。
だからこそ、経験豊富で信頼できる医師を選ぶことが大切です。
なんとなく、リガメント処置について掴めた感じがします。
リフトアップ効果はすごく高いけれど、それなりにリスクもあるということですね。
一生もののフェイスリフトなので、必ず症例写真などを確認して、ご自身が納得できるクリニックをじっくり選んで頂けたらと思います。
まとめ
今回は、リガメントについて詳しくお話いただきました。
リガメントほぐしやリガメントフェイシャル、早速試してみたいと思います!
これまでハイフや糸(スレッド)リフトを試したけど思うような効果が出ない際は、リガメントが老化している可能性が考えられます。
サフォクリニックのカウンセリングで、直接リガメントの状態やお肌のたるみを診断することができます。
ぜひお気軽にご相談ください。
記事監修医師プロフィール

サフォクリニック副院長/美容外科美容皮膚科医
白壁 聖亜
経歴
- 2007帝京大学医学部 卒業
- 2010湘南鎌倉総合病院形成美容外科勤務
- 2019シロノクリニック非常勤勤務
- 2020サフォクリニック理事就任
- 2022サフォクリニック副院長就任
所属学会・資格
- 日本形成外科学会専門医
- 日本形成外科学会会員
- 日本美容外科学会(JSAPS)会員
- 国際美容外科学会(ISAPS)会員
- 日本レーザー医学会会員



たるみケアにはリガメントケアが大切、と聞いたことがあります。
リガメントって一体何なのでしょうか?